― 練武場 ―
ぐっ、 ち…
[木剣が崩れる音とそして走る痛み。
剣が使い物にならなくなったと知れば手放して地に手をついた。
>>91手ごたえあり、とは感じたが
顔はそのとき見えなかったのでどの程度か図りかねず。
崩れかけながら>>92突き出された木剣は、何時もの鋭撃ならば避けられなかったかもしれないが、今回は届いていない。
より手ごたえを確信したものの、
お互い体勢を整えるために、やや間が空いた。
向こうは木剣、こちらは素手。
獲物が無い分不利だが、止めるという選択肢は無い。
判断は素早く、地に付いた片手も使い、
バネのように離して素手で挑みかかろうとして――]