― 記憶の書庫 ―[探し人の行方をにこやかに尋ねてみたら首を傾げられたので、表情そのまま釣られて首を傾げてみた。絵面だけならほのぼの路線。金貨が幼子の姿であれば、絵本の一ページにでもなったであろう光景は、金貨が初対面であろう狼に聞きたいことを聞いた結果>>343である。相手がただの獣であったなら襲い掛かられていただろうにと、己の迂闊さに後から後悔が襲ってきたものの、結果的に無事だったんだしと気を取り直した。]