─士官食堂─
……帰港先の変更?
そりゃまたどうして……、
[飲酒が許可されたとかで、見知りの幾人かと食事がてらにビールを酌み交わしていたところに。
やってきた航海科の大尉が、本国からの通信内容を披露したのだ]
……余程の火災なのかな。
港湾設備はまだしも、工廠まで被害を受けたのか……ドッグ入りや新造艦の建造スケジュールは滅茶苦茶だろうなあ。
[このヴィスマルクにしても、これだけの大型艦となると、それなりの規模の工廠でないと本格的な修理は出来ないはずだ]
うん? ああ、それはあるかもな。
[一人が口にした、敵の破壊工作という可能性に、幾人かが理解を示す。
帰港先が変更になるほどというのは、偶然の自然火災と考えるには、規模が大きすぎる。そんなことを話しあっていた*]