― ペンホールズ・リンドブルム邸 ―
[それは騎士団がペンホールズへと戻って間もない頃。
少年は黒馬を連れて、落ち着いた色合いの花束を持ってリンドブルム邸を訪れていた。
クレイグモア騎士団に所属していますシュテルン・フローエと申します。
リエヴル・リンドブルム様のご家族にお目通りしたいのですが。
[そう告げると現れたのは、リエヴルによく似た髪の色を持つ若い女性だった。
一礼して花束を手渡すと]
リエヴル様には大変お世話になったんです。
リエヴル様に託された願いが俺にたくさんの力をくれました。
それをご家族の方に伝えておきたいと思って……。