──現在・第4エリア花園──
[逃げれば良い、逃がさないけど。
抵抗すれば良い、私が勝つけれど!
第四エリア、花園から抜け出す方へと
彼が向かうならその前へと回り込もうとし
グルル、グルルルルル、喉の奥から
獣の咆哮を漏らして威嚇する。
彼の体の傷なんて知らない。
捉えたのは数本の蔦だ。
相手を引きずり倒し、その背を強かに
花園へと打ち付ける。
辺りには花弁が舞い散り、
もう相手には勝ち目はないと。
そう確信していたからこその慢心があった。
窮鼠猫を噛む、とはよく言ったもの]
[相手が、腹の底からと思えるほどの咆哮と共に
己の体に向けて突き出した右手(>>345)
ブチリと右腕を捉えていた蔦が千切れ、
左側の腹部を強く打った。
それは、貫くほどではなかったけれども]