[黒尽くめの小柄な人影は、最後に目にした姿形と変わりない。淡々と話す調子も、聞き覚えのあるものだ。言葉少なな相手の声まではよく聞きとれず、そろりと近づく] あ……、…[不意に、人影が振り向いた。フードの奥、こちらを向いた気がした視線は直ぐに逸れ、下男を呼び寄せ用を言いつける>>356] ……あの。 私をここに連れてきたのは、あなたよね?[僅かに怯んだものの、歩みを進め、傍近くで問う]