(はやい…!)[判断と、思い切りの良さと、負傷した身で動く体にそう称さざるを得ない。 突きを避ければこちらが迎撃するための堅牢な体勢が崩れる。 身を翻し、ジークムントを見据えるより早く迫る踏み込みにこちらは槍を持つ右半身を晒した状態だ。槍の迎撃では間に合わず、咄嗟にパルチザンから手を離し腰にあるフォルカタへと手を伸ばしたジークムントを鬼もかくやとばかりの眼光で見据えた。 あの時>>252と同じように互いの武器が手放され、二人の決着は第二≪セカンド≫武器に委ねられた*]