――…啜りたかったな、アレを。[ふと、思考が横道にそれて夢想する。腹部から突き破り"それ"を引っ張り出してしまったら流石に、殺してしまうかもしれない、そんな気がし。口端から赤い舌を覗かせ舌舐め擦りをひとつ零して再び思考は、カシムの部屋へ。弱々しくも、部屋から出ようとしない後輩の血。次はこれにしようと、まるで今夜のディナーを決めるかのようにごく自然に、巡らせていた。]