……… 壊れている、のでしょうか。[残念ですね、と呟いた。この国には無い曲調の、なかなか楽しい音色だ。最後まで、耳を傾けてみたかった。音色は途中までだったけれど、小箱としての造りは問題ない。いつか、音色の終わりまでを聞ける日が来ればいいと思って、その日以来――小箱は巫女姫の荷物のひとつに、そっと収まったのだった*]