[強い、と。そう告げられて困惑するよう眉根を下げた。
ついうっかり、碌に先を考えず起こした行動を褒められてしまい、
どうにも居心地が悪く。
けれど、ジェフロイの決意を耳にすれば、穏やかに微笑んだ。]
人と吸血種の共存、か……
そうだな。我々は何時、孤独に胸を焦がし
――暴走してしまうかわからない。
君ならば、きっと…人と共に吸血種が生きる、
その方法を、見つけ出せる気がするよ。
何か起きた場合は、必ずや力になろう。
――管理小屋、…造りたかったな。
[冗句めいた響きで、笑った。
あの嵐の日がとても遠く感じるけれど、今はあの時と同じ
穏やかな気持ちを取り戻せていた。]