[ 初めて降り立つ地上。 地面と土の感触を足の裏で確かめていたならば 衣服の裾を食むものがいた。 驚いて半歩後ずさった後 服の裾を取り返そうと引っ張ってみれば 『メェ』と、批判じみた声が上がる。 引っ張り合いののちに衣服の自由を取り戻せば その裾はだいぶ破けてしまったけれど ふわふわの白い毛を持つその獣のこと 気にかけるようにすら、なっていた]