─ →新薬師寺 ─[京都の華やかさと比べれば、どこか地に足のついた古風な味わいを感じさせる奈良の町並み。秋の風は歩く事で上がった身体の熱を程よく冷ましてくれ、心地いい散策といったところ。そうして人目を引く鏡神社の赤い鳥居に目がいってしまい、つい亜梨沙の背中から離れかけてしまった] はにわ……。[境内を挟んだ赤壁の店の側、子供を背負う母を模したらしい埴輪が立っていて、それを撮る亜梨沙>>293を眺めて玲緒はぽつりと呟いた]