―― 記憶の断片 ――[ ゆらり、夢うつつに見るのは過去の記憶 あれはそう、まだ天の光から出たばかりの頃 初めて視察を命じられたときのこと。 一人で訪れたのか、それとも仲間がいたものか 今ではもう、思い出せはしないけれど。 一面に広がる草原に、草を食む獣達 農耕には向かないその土地は、 牧畜を主として成り立っていた。 今日訪れた村とは違うけれど この村もまた、貧しい村だったように思う]