久しぶりに、息子と共に行けるってぇのは、 ――――……なんかワクワクするぜ。[昔、マーティンがキュベルドンのクマだった頃。よくカークを連れて森のなかを暴れていたものだ。きっと森の民であるサシャも、その事実はよく知っていることだろう。妻には「木を切ってくる」と嘘を吐いて出掛け、人々から金品を巻き上げていたあの頃が、ひどく懐かしい。その二人が、こうして国のために重要な任を賜るというのだから。―――自分は本当に、良い盟主に出会えたと思う。]