― 王宮・中庭 ―[リーゼロッテの硬い表情が次第に和らぐのに、嬉しい思いがしてまた自分の表情も綻ぶのだ。彼女に彼女の祖父の面影は……当然のようにないのだけど。結ばれた縁は、心を温かくしてくれる。ローレルが、小さな囁きと一緒にくれた微笑みのように。] っふふ…[ただ。視察にお礼>>352を言われたのには、ほんの一瞬目を見開いて。それから思わず笑み零れてしまった。思えば王宮の中で、こんな風に言われることなど本当に珍しいから。]