― 灼熱の闘技場 ―
[腰には剣、それ以外は手ぶらだったはずの手には、今は袋が握られている。
きちんとした頭の治療がしたい、と訴える間もなく、上機嫌な相手から押し付けられたそれの中には、じゃらじゃらした何かが入っているようだったが、中身はろくに確認せずに闘技場を出た。
というよりは闘技場にある治療室を探して彷徨ったら、外に出たというのが正しいか。]
あれ…しまった、入り口じゃないかここ。
[後ろを振り返りながら彷徨い歩いていたせいで、>>352人に気づかずぶつかってしまった。]
っ、と。すまない。
[どの程度の力加減でぶつけたか、とにかく相手に頭を下げる。]