[何とも賑やかな通信を耳にしながらも、クレーンアームが外れると同時に飛び出す様にしてダッシュを掛ける。機体の調整や修理に2〜3時間を要するとして少しでも早く戻らなければならない。]
すまない、蟻どもが呉のベースに向けて進軍中だ。
すぐにでもベースへと帰投しなければならない。
サシャ・クレモト、支援に感謝する。
……デートは次の機会ってことでどうかな?
[戦地に赴くのに次の機会も何もない。明日生きているのかさえわからないのだから。
それでも至って真面目に、ふざけた約束を取り付けるのは"次の機会"を必ず得ると、そう自分とそして相手へのちょっとした願掛けの様なものだった。
そしてサシャの返答がどうあれ、今は少しでも早くベースへと機体を急がせる。]