[顔を両手で覆い、目を閉じる。足下から何かが崩れてしまいそうだった。(――……会うために、生きてた)彼が全てをくれて、それを支えにしてきたから。それ以外の生き方が、よくわからない。精神的に依存してきたツケが、まわってきているような気がする。こんな迷いを抱えたまま動いたら、自分の命のみならず、部下をも危険にさらすだろう。立て直さなければならない。でも、……どうやって] ………どうしよう。どう、したら。 ……………。[途方に暮れた溜息が、部屋に重く揺蕩っていた*]