『あのね…私ね、“あの人”に
“わたしもこの船を守る人になる”と、約束したの。』
[ 何れにしても、そんな風に。
かつての約束>>1:215を口にしただろう。
そういえば、その約束をした時、彼の養父はどう思っただろう
喜んでくれたか、しかられたか、それとも…。
それは驚くような全くの偶然にも
ゲオルグが懐き、そして“人狼”ゆえに失った夢>>1:15。
彼が海賊になった動機でもある、復讐の理由の一端を。
目の前で、もう叶わないだろうと少し哀し気に…
かれど、彼のかつての想いも知らず、
無邪気に微笑んで語る少女を、彼がどう思ったかは知れない。]