人狼物語−薔薇の下国

383 【SF人狼騒動RP村】 Sleeping Silver  Sheep  〜 猫と兎も 勘定に入れません 〜


修理士 ノトカー

―回想:追憶―
[しがない時計職人の息子として生まれた男は、昔から何かと我慢することが多かった。

便利な道具が溢れかえる現代。
そんな時代で不便なアナログ時計を使う物など極少数。
親父は時計の修理やら製作やらを手掛けていたが、収入は多いとは言えなかった。
何も知らない子供でも、親を見ていれば我が儘を言ってはいけないことはわかる。

欲しい物があっても我慢。食べたい物があっても我慢。
親を困らせないために我慢する。
その生活は、親が喜ぶためだとわかればそれ程苦ではなかった。

やがてある程度周りのことがわかるようになれば、見様見真似で親父の手伝いを始めた。
生きる為の手段を得てると思えば苦ではない。むしろ知らないところでやるよりはずっと楽だと思ってやっていた。

だが、ある日親父が訊ねてきた。

「お前はそれでいいのか」

と。]

(355) 2015/10/11(Sun) 14:03:48

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby