[残った煮汁にさらにワインを足し、火に掛ける。先ほどワインに浸した肉を火にかけ軽く焼き目をつけ、香味野菜、香草と共に煮汁に入れ、暫し煮込む。蒸気を使っての煮炊き釜は火力が高く、やがて僅かにフルーツの香りが残るコッコーヴァンができあがった。] ……これを作るのも、久しぶりだな。[かつて孤児院で暮らしていた頃、手伝いをしてよく一緒に作ったものだ。味見をしては満足げに頷き。やはりシュテラにも味見をすすめてみた。]