― クリーク砦・内部 ―
[砦の中央から、敵方の弓兵隊にむかって指示が飛ぶ>>302
その弓兵隊に手を掛けることが出来れば、戦いは格段に楽になるだろう。
だが、そうしたくとも敵の歩兵隊の攻撃に阻まれて、弓兵に届く攻撃は出来てはいない。
砦にたどりつくまでに歩兵隊は散々消耗していて、どれほどが内部に侵入出来ているのか実数は把握出来ていない。
そして広いとはいえ砦内部のことだ。
階段の手前という密集地帯での戦闘では、数があろうとも活かしきれてはいなかった。
ここは部隊をわけて一部は更に南へと進ませる。
方針を決めて指示を出す、その前に。
気迫のこもった声が中央から飛んだ。
さきほど見張り台でオクタヴィアスと対峙していた将の姿がそこにあった。
老将はその言葉を証明するかのごとく熟練の槍さばきを見せ、精鋭であるはずの騎兵はあっさりと馬上から振り落とされる]