[向けられる視線は、幼い頃に幾度か晒されたものにどこか似ているように思えた。それは、記憶の混濁の齎すものかもしれないが、それと分析する力はなく]……方角……です、か。最初にいた場所で、ちゃんと、確かめられていなかったので、そこも、はっきりとは。ただ……。[言いかけた所に伸びる、闇。>>349その意図に気づくのは見事に遅れ、闇の手が身に触れた瞬間、記憶と現実がおかしく交差して]