……またお前か。
[ 問われ、あの時は名乗らなかった名を口にする。 ]
俺は、テオドール・グラムワーグ。
肩書きは……魔王でも魔将軍でも、お前たちの好きに呼べ。
[ ソマリ兄弟の妙な意思疎通能力は知っていたが、
それは知られてもいい情報だった。
顎をしゃくり、魔物に連れて行けと命じる。 ]
地下牢で処刑しろ。
首だけは騎士団へ送ってやる。
[ しかし、魔物はソマリアランの機転にしてやられ、取り逃がしてしまった……。
全て完璧なはずの計画の中、ソマリアランに関わることは少しずつ予定を崩されている。
苛立たしい思いを抱えて、テオドールは目を覚ました。
あまり寝た気がしなかった。 ]*