― 第2エリア どこかの通路 ―
[ ゲオルグの懐かしい翡翠に、
一瞬、脳裏をいくつもの記憶が過った。
海賊に取引を持ち掛けた時、
父親の噛み痕や爪痕の残る身体を見せた>>1:260
ゲオルグが、自分の付ける裂傷と似ていると思ったり
脱出を手伝ってくれた弟を、“同胞”と気づいていたとは
知りえる術はなく。>>1:331
彼が、その裡に
「嫌だ、誰も傷つけたくない、壊したくない」と
叫ぶ
希望を破壊し絶望を齎す快楽の為に、
根回しを厭わない人狼とも気づけずに>>1:330 ]