― 戦場 ―
(読まれたか!?)
[ 立ち上がり際の隙を狙いすました斬撃を躱され>>341やはり、と、彼は感嘆する ]
さすが…だなっ!
[ 想いは言葉と笑みになって外に溢れた。間髪置かず、踏み込んでくる相手と、迫る槍の穂先から逃れようと身を捻ったところへ、死角となった左から襲い来る円盾の、重い一撃 ]
くはっ!!
[ 衝撃を緩めるために身を引く暇すら無かった。鋼のような腕が叩き付ける鉄の威力に、ボキボキと肉の内側で嫌な音が響く ]
…ぐ、ふ…!
[ 喉元にせり上がる鉄の味を、無理矢理に飲み込んで、彼は、振り抜いたばかりのツヴァイヘンダーを、右手一本で前方のロー・シェンの身体の中心めがけて突き出す。
異様な長さを持つ長剣だからこその、槍に準じた攻め方。だが、無理な体勢、無理な重さを抱えての一撃だ。狙いは、必然甘くなる ]