[かんっ、と甲高い音を立てて木剣がぶつかり合う。 手元に感じる衝撃は確かなもの。 でも、まだ物足りない。]死にたくないならっ![噛み合った剣を、体重を乗せて押し返す。]死ぬ気で向かってこいっ![突き放した相手へ、横薙ぎに剣を振るう。]戦場では、誰も手加減してくれないぞ![口にしているのは、かつて教官に言われた言葉。 言葉通りに手加減なんてものは考えなかったけれど、 一番防具の厚い胴を狙う程度の頭は回った。]