[恋をしたとも、騙されたとも。 何も教えてはくれなかった。 美しい母、その母から受け継いだ 髪と瞳の色。 根は生えてなくとも自分は女なのだと 男のように育てながら 他には何も教えなかった母。 今もまだコラサーヴにいるのだろう。 若しかしたら淘汰されたかもしれないが。 いつか本当の父に会うことはあるだろうか。 父についての思い出はマーティンだけで、 母に会いたいと言う気持ちも希薄なまま 娘は今日も一人、前を見据える]**