[自分は騎竜師に相応しいのだろうか? そんな疑念に取りつかれたのは、学校生活も佳境、リュストに騎乗しての訓練が始まった頃だった][技術や知識の不足ならば努力を重ねればいい。 けれどもっと根本的な所。 自分とリュストの絆は、本当に正しく繋げているのか](――リュストは確かに頑丈だ。 でも、だからっていつも危険な位置に立たせるのは、俺の身勝手なんじゃないのか?)[自分は竜に対し、人が使役する存在として見ているのではないか。 そんな迷いが、訓練や実戦に向かうたび募っていく]