― 回想 ―
おい、そこの執行者。名を何という。
[とある任務で、ともにすることになった執行者にて、噂だけでいえば己の息子らしきもの名を問うた。事実として息子であるということはないのは互いに知っている]
人の世であたえられた名だけでは不自由するだろう。どれ…気まぐれに我が名をくれてやろう。
[相手が拒絶しようと、勝手に与えた名。そうすることで余計に噂は、彼の執行者にとって嫌な方向に進んだかもしれないが...はそれだけで満足した。
その名が、名乗る名前として扱われたか、称号のようなものとして扱うことにしたか。彼にとってすでに忘れたか…
だが真祖が名を与えるということは他にも意味がある
名誉や地位ではなく、もっと根源的に存在としての力が増す一種の儀式。それが呆気なく行われたことだけは事実であった*]