人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


吸血鬼 シメオン

[>>333涼やかな声の後にサロンの扉が開かれれば、男は其方に視線を向ける。
声の主であるヴィンセントが入って来るとばかり思っていたが、先にサロンに足を踏み入れたのは雪のように白い髪を持つ見知らぬ青年。

男には見えぬ左側を避ける心遣いにはその時には気付かずとも、男は揶揄混じる言葉を掛けてくる野茨公よりも公弟の方を好ましく思っていた。その理由は兄よりは安全だから、というごく単純な理由でしかない。
――但し、ラボに在る犠牲者の心臓の事を知れば彼に対する評価は変わるだろうが。

ジークムントの紹介は公か彼のどちらが行っただろうか。男はそれを黙って聞いていたが、もしも教会との関係が語られたならば僅かに顔色を変えたかもしれない。

男がヴィンセントに会釈をする時には、野茨公に向けるものよりも心が籠っていただろう。
それに対して兄弟がどう感じるかは男には関係のない事。**]

(348) 2014/02/18(Tue) 14:26:32

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