人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


帝国軍中佐 ロー・シェン

[扶翼官>>299から、帰還の命と、その仔細――ファミルと戦没者の慰霊祭――を聞かされた。
了解Yes,Sir.と応じながら浮かべるロー・シェンの表情はほろ苦い。
ファミルの死については、この業務連絡で初めて耳にしたからだ。

シコン領主、ファミル・アンティーヴ。
…彼女がまだ領主で無かった頃を、ロー・シェンも知っている。


まだ水雷艇乗りだったその頃。
軍務で移動中に偶然守ったアンティーヴの商団>>294に、かの女性が乗っていた。
護衛していた艦には皇太孫も乗船しており。ファミルの隣にいると、妙に彼に年相応の子供らしい微笑ましさが感じられて――…祖国を滅ぼした皇帝の孫に対し、微笑ましいと感じた自分自身に、なんとも微妙な気分に陥ったものだ。

まだ、気持ちの整理が付ききっていない頃だった。
複雑もやっとした表情を浮かべているところを、ファミルには見られてしまって。少しだけ、会話をした記憶がある。年の割りに落ち着きのあった彼女は、人の話を聞くのが上手かった。]

(347) 2015/11/12(Thu) 04:32:15

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