軍が好きだ、軍人で居たいというなら話は別だが。
俺には、あんまりそうは見えてねえ。
この戦が終わったら、軍服脱いで着替えちまうのも良いんじゃねえか。
[真面目な顔で、両の手を手前で組んだ。
もしかしたら、彼女を士官学校に、そして軍に繋ぎとめている何かは、そんなに簡単なものではないのかも知れないが。それでも、確信を得たゆえに、口を開く。]
………引き取り手が出来たろ?
[ディークには言わずに置いた言葉を、フレデリカには向ける。
どのような反応が返るだろうか。
かつて鈍感の極みと評された自分でも、そう遠い予測ではない自信があるのだが。
是が返るにしろ否が返るにしろ、言葉を続ける。]