― 2号室 ―
この……!
しつこい、ですねっ……!!
[優等生の和樽くんとリュカちゃんの幼馴染(あくまで人形としての設定)の猪佐武くんは簡単に倒せたが、スポーツマンの魔裟斗くんだけは戦闘特化型のようで、得物を薙いでも受け流されてしまう。]
(こうなったら、魔法を使って背後に……)
『んっんー、一体一でそれはやめておいた方がいいわね。
相手の注意がジルに向いてるもの。
詠唱中に攻撃されるかもしれないし、移動に成功したところで背後の気配に気づかれて逆に不意打ちを食らうかもしれないわ。
戦闘に使うなら、相手が他のものに気を取られている隙を狙うのが定石の魔法よ。』
(……ソロ向きじゃないんですね、僕の魔法。)
『まぁ、魔女は協力しあってナンボだもの。』