[ 梯陣を組んでいた三艦は、速度を上げながら前進し、再び単縦陣となる。後ろを擦り抜ける第二艦隊を置き去りにして、旗艦同士が対峙する水路の入り口へと向かおうとの目論見だ。
無論追撃は受ける覚悟だが、ヴァイとヴァイスメーヴェの連携がそれを阻み、第二艦隊の足を止める]
今だ、最大戦速!一気に抜けるぞ!!
[ ボイラーが唸り、戦艦は身震いするような振動と共に、波を蹴立てて、北へと奔る。追従する巡洋艦すら、引き離されて陣形は間延びしたものとなった。
上空には援護の水上機が追ってきていたが、水雷艇に足を止められる可能性はある// ]