――……っ
う、あああぁああああああ!!!!
[全身の力を振り絞り
、四肢の中でもわずかに動きが効きそうであった右手を、
自身の血肉もすべて張り裂けよとばかりの力で、
その体へと突き立てるように、伸ばそうとする。
あるいは、その蔦に、抗えぬほどの力で四肢が締め付けられていたとするならば、
その抵抗は叶わないかもしれないし、
もし手が届いたとて、何処に届き、傷をつけられるかは――あるいは、何かをつかみ取ることが出来るかは、
定かではないけれど。
いずれにせよ、引きずり倒されたその体は、
獣の爪と牙から逃れることは、叶わないだろう。]*