――はらしたまつり メイン会場付近――
[そんな調子で、少し言葉を交わした後で宮田と共に祭りの手伝いへと赴いた。
もし女性が依頼主のいる場所への案内を望むようなら、道中は彼女も一緒だった事だろう。
いずれにせよ、彼女には彼女の依頼があるから、依頼主を見つけた後に分かれただろうとは思うけれど]
いやぁ、やっぱり祭りの準備は賑やかですねー!
[ぐるりと辺りを見回して、口にするのはそんなおのぼりさんみたいな言葉。
既に半分は屋台が組み立てられて、商品を陳列したり下準備に取り掛かったりしているようだ。
都会のそれに比べれば見劣りする規模ではあるものの、個性という点ではこちらも負けていない。
人込みを掻き分けて悠々と闊歩してゆくのは、今年の村のゆるキャラだろうか]