[ライナーが僅かに息を飲む。>>321やはり、自分とは話しづらいのだろうか……。己もまた、彼を避けるようにしてきたから、お互い様なのかもしれない。] ……シュタインメッツ中尉。 くれぐれも、大事に……な。[そんな程度しか声をかけることが出来ない。あの日の友との暮らしを忘れ。彼の持つ理想と遠くかけ離れ。今、まさに彼が愛した祖国を裏切ろうとしている自分が、何故あの日の想い出に浸ることが出来るだろうか――……。重なる面影が、僅かに胸を締め付けた。]