(なんで! なんであたらないの!
こここいつがじんろうだからか!?)
[ 数撃った鉄砲がすべて眼前の男を避けているように思う。
絶望に震え身動きできない彼に、男はあくまで自然に近づき――生身のヒトとは思えぬ自然さで――、銃を掴む。>>306 ]
ひ……………………ぃ………。
[ 掠れきった息が喉を鳴らすが、男には聞こえなかっただろう。
男がなにが言っているが、彼にはその意味が理解できない。まさかアドバイスをしているなどとは、冗談だとして、とても。
そしてなにがなにやらわからぬままに、腰のあたりをバシッと叩かれれば、わずかにだが、これまでの呪縛のような身動きの出来なさもやわらぐか。]
(ば……………バカにしおってぇえ!!)
[ 再び銃を男に向ける。ポケットに引っ掛かるように入ったものには気づくことなく。
その直後だったか。
彼女の一撃>>313が、この場にさらなる緊迫をもたらしたのは。 ]*