――ガキん時にな。
[数歩進んで振り返って、男に呼びかけた]
好きだった娘と喧嘩して、そんでも明日にはまた学校で会わなくちゃなんねぇ、なんて事があったらな。
もしくは単純に遅刻した朝でも良いや。
とにかくそんな時ぁ「学校行きたくねえな、教室入りたくないな」って思ったもんだろう。
人のいる場所に入るのを踏みとどまっちまうのはな、大概心の中にやましい思いがあるからなんだよ。
[ニヤリ、性悪げな笑みを浮かべ、]
なーんてな。ただの思いつきだ。
1日一回怪しいやつを排除せよ、ってな。疑り合いが常になっちまうかもしんねぇなぁ?
ま、お互いがんばろうや。
[果たして相手の反応も見ようとせずに、ヒラヒラ手を振って第二エリアに去っていった*]