人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


修道騎士 バルタザール

―森の中―
[城を目前にすれば、血気に逸る使徒もいる。
漸く、と呟くオズワルドの呟きに重ねて、クレステッドの力強い首肯が聞こえてくる。
そこに絡みつくような熱望を感じ、ソマリ配下となった奴隷騎士の経歴を記憶から呼び起こす。

数多の戦場を渡り歩き、名声と悪名を恣にした騎士。
失墜して奴隷身分にまで堕ちたが、その戦闘能力の高さと尋常ならざる闘争への渇望を買われて、使徒の一員に加えられた。

バルタザールは、以前退魔の騎士としてクレステッドの名を聞いていた。
共闘の経験はないが、所属する隊が修道会の任務の途中で、別方面からの依頼で動いていた彼と鉢合わせしたことがある。
その折に、隊長から彼の名を教えられ、ちらりと顔を見る機会があった。
当時は、騎士の未来は順風満帆に見えた。

だが、彼が次第に人間相手の戦争にも手を出すようになり、度し難い戦闘狂として知れ渡るようになると、修道会では殆ど噂を聞かなくなった。
自身、顔をあわせるまで忘却していたほどだ。]

(343) 2014/02/18(Tue) 13:15:50

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