――ああ、先程「最後」と申しましたね。 きっと、これが「最後」となりますわ。 憧れても届かぬ場所として、遠い海を眺めるのは。[ごきげんよう、と、最後に貴族らしい一礼をすると。 踵を返し、駆け出していく。 遠く広がる、水平線へ向かって*]