[ソマリアランと襲撃者が打ち合う。激しくも美しく、恐ろしい光景。足が竦むなんてこと、自分には無縁だと思っていた。思っていたのに。] あ、 ぅ ……! や、やめ ……っ[うわぁ、と悲鳴のような声を上げて若い見習い騎士が切りかかる。そちらを見もせずに、男の長剣が弧を描いた。銀風の後ろ半分は、真紅の霧を纏う。どさりと倒れた見習い騎士の姿は、どう見ても生きていない。]