[我が子と弟が連れ立ってサロンへ向かう運びとなれば、役目は終わったとばかりに、一歩足を引く。] なら、私はあちらに戻るとしよう。 ―――待っているよ。[我が子へと甘やかな声を掛け、弟へひとつ頷いてから、部屋の扉より外へ歩み出る。外へ出るか出ないかというところで似姿は崩れ、絡まった蔦もほどけながら、窓の外へと引いていった。]