[ジェフロイの姿を見た時は、剣を持つ手が震えた。記憶とは違うウェルシュの笑みに、背筋に汗が伝った。ノトカーが眼前で撃ち抜かれた時、名を呼びそうになった。両軍の将の相打ちの報には、目の前が暗くなった。カレルの死を知った時は、感情の制御が利かずに、ベリアンに――悲しみの共有が出来るもう一人の友に、縋った。作戦の前に、クロイツに問いを返された時にはどうであったか。>>3:361シロウの更迭を知り、これから相対する相手を知り。顔に表れた心の乱れ、それを見抜かれたのではなかったか。]