[そうして勝敗を明らかにする。
不愉快な時間を過ごさせると、意識を奪ったシュテルンの剣をとり、腰に刺さった鞘へと納める。自身の剣も納める。
もっと血腥いものを期待していた様子の観客の野次を尻目に、意識を奪った相手を横抱きに抱き上げて、出場ゲートのほうに戻った。
自分を闘技場の参加者にしたものから賞金のようなものが手渡され、腕の中のものを下ろすように言われるが、賞金の入った袋から半分を抜き取り、もう半分を返す。]
続きを楽しみたい。構わんだろう。
[最初は首を傾げていたが、すぐに下卑た笑みを返す奇形の生き物。
元より敗者に然程の価値がないのかはわからないが、勝手な想像を働かせて目的が達せられるならば構わない。
そうして会場を後にした]