― 公国軍拠点 ―[ディークの部屋を辞したのち、与えられた部屋に向かう。フレデリカを待たせてある、急がなければ次に差し障る。次から次へとすべきことが山積みで、未だトールに別れを告げることも叶わずに居た。] ただの、人殺し―――か。[大儀の元に剣を振るい、生を断ち切る。平和への礎に、などと態の良い言葉であやふやになる命。意味はあるのかと自問する。葛藤もある。ディークも、心に惑いや迷いを抱くのだろう。全てではないだろうが、兵の多くも、恐らくは。]