― 書庫 ― 『何故、泣いていた…?』[その問いには答えなかった。答えられなかった。「ばけもの」になった己が怖いのだとそれでもなお受け入れていることが意識は連続して、保っていることがかえって恐ろしいのだと、言えるはずもなかった] 美味いもんは、美味いんだもん ……なーんて[開いた本は、最初の頁から動かない。聞く者のない軽口は空しいだけだった]