僕は若輩だが、ヒトの子が我らに阿らず、恐れに折れず、さらに加えて貶めず、縋らずにひとり我らの前に立つのが、どれほどの勇気を必要とするかくらいは知っている。 それがお前のような……そう、牙も剣もない、ただの鼠であればなおさら。[愛嬌のある丸顔は、鼠というより岩狸だがな…と笑いながら。後は、見向きもせずに片割れの元へと歩いて行く。*]