―少し前・食堂―
[そう、興味がない事を否定出来ない。オットーは男色に関して良い顔をせず、どちらかと言えば世間一般と同じく排他的であった。
ただそうやって否定するのは。
街に居た頃に慕っていた人は男性だった。
彼に対する思いに尊敬の念以外の感情が入れ交じっていた事を否めない。
仲間思いの優しい人だった。その人は自分より随分と年上だったが可愛いかった事を覚えている。
7年前に街であった事件で参考重要人としてオットーは取り調べを受けた。
その際に結社の占い師に人間だという判定を受けていた。その報告は結社の資料としても残っているだろう。]